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愛の悲願花(リコリス復活) 全体的に写真、重たいけどヨロシク。 |
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むかしむかし・・・と言っても前世紀のどん詰まり1998、9年頃の話ですが、拙サイト内に「リコリス幻想」と言うお題目の頁があったのをご存知でしょうか。2001年の春、モ本発刊にあたり、その内容を本に掲載してしまった手前、ネット上からは外してしまいました。しかし今年のお盆に家の近所で・・・キツネノカミソリの群生を見つけたら、ふと懐かしくなり、復活させることにしました。
(写真は以前のものをベースにしてますが、新しく写したものも何枚か加えてみました。テキストは全面改訂です。)
リコリス Lycoris(ヒガンバナ属)については、私自身いろんな思いがありますが、書き出すときりがないし、幾ら書いても駄文は駄文なので、ここは偉大なる故・平尾秀一先生の名文(※)を引用させて頂きます。
※ ガーデンライフ編 球根植物 (発行:誠文堂新光社)より抜粋引用。
あの世から来た花?
ヒガンバナは曼珠沙華(まんじゅしゃげ、天上に咲く花)、古くは死人花(しびとばな)、葉見ず花見ず、舌曲がりなどとも呼ばれ、美しいと言うよりは、いささか気味の悪い花と思われています。何も無い裸の地面から、突然、花梗が突き出て来て、血のような赤い花を開き、それも秋の彼岸のこととて、いかにもあの世からの使者のように思われたのでしょう。
葉見ず花見ず、つまり花のある季節には葉が無く、葉のある季節には花が無い、と言う名にも、この植物に対する驚きの気持が込められています。舌曲がりとは、舌を刺すような球根の味を言ったものでしょう。昔、ヒガンバナは救荒植物でもあって、近くは第二次世界大戦の時、球根を臼でついて水に晒して毒を抜き、食べた経験をお持ちの方も・・・。
(上右のヒガンバナはいかにも自生しているように見えますが、ほんとは鉢植え。わざわざ近所の田んぼまで鉢を運び、写したものです。1994/10/01 秋田市外旭川地区にて。)
私自身はヒガンバナに対して、忌々しいとか不吉と言ったイメージを持っていません。それはこの花が私の生まれ育った北国・秋田に生えていないせいだと思いますが、その点では欧米人と同じ。そういった偏見のない目で見たこの花は実に奇妙・・を通り越して魅力的な存在と言えます。
ですから、私は園芸づいた途端、ヒガンバナ L.ycoris radiata を始めとしたいろいろなリコリスの仲間を買い求めました。中でも一番、感動したのは、リコリス・スプレンゲリ(ムラサキキツネノカミソリ) L.. sprengeri 。それは学生時代、「朝日百科・世界の植物」で初めて知りました。写真の色彩があまりにどぎつかったので、当時は色を修正したんだろうと疑ってましたが、いざ現物を見て、それが真実の色だと気付き、再度、吃驚したような按配。ちょっと残念だったのは、花が思ったよりも小ぶりだった点(右写真参照)。もしナツズイセンくらい大きかったら、薄気味悪さの方が先に立ったかもしれません。
(右写真: 借家時代、リコリス類はポット植えで愉しみました。この年は同じヒガンバナ科のゼフィランサスやハブランサスも同居してます。1993/09/15)
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| 1996/09/14 リコリス・スプレンゲリ | 1994/08/28 リコリス・スプレンゲリ |
さっきヒガンバナは秋田には生えてないと申し上げました。厳密には南部の沿岸地方にはごく少数ながら分布していると聞きますが、私はまだ見たことがありませんし、この程度ではとても一般的なものとは言えません。従って、秋田ではヒガンバナはわざわざ球根を買って鑑賞する代物なのです。ただしリコリスの仲間なら、下のナツズイセンとキツネノカミソリの二種はよく見かけます。前者は農村部に行けば、庭の隅や墓地によく植えられています(大株にはなるが、野生化するほどではない)。後者は沿岸地方の土手や山裾などに普通に野生してます(何故か内陸ではほとんど見かけない。工藤茂美氏の著作によると、青森県深浦町付近が北限とのこと)。
| ナツズイセン 2002/08/20 北秋田郡にて。 | キツネノカミソリ 2002/08/16 |
| キツネノカミソリ 2002/08/16 |
上のキツネノカミソリ Lycoris sanguinea は今年のお盆にうちの近所の墓地で見かけたものです。(^o^;)さすがの私もこういう場所で出会うと、ゾンビとかキョンシー、バタリアン・・・とか想像してしまい、(^^;)ちょっと怯んでしまいますが、そりはさておき、驚くべきはその生長スピードです。お盆が来る直前、お墓は綺麗に掃除されます。その時、雑草もすっかり刈り取られ、一時的に墓地は地べたが現れます。キツネノカミソリはそれを待っていたかのようにワーッと花を伸ばして来るとすれば・・・(^o^;)やっぱり気持わる〜い!
ここで再び、故・平尾先生(※)にご出馬願います。
「・・・その季節になると、まるでキノコのように突然、地中から顔を出して、2〜3日で伸び切り、色とりどりに咲き誇ったかと思うと数日後には惜しげも無く終わってしまいます。あたかも、美女の一団が賑やかにやってきて踊り回り、終われば未練もなく去ってしまうような、小気味よい気分、そこがリコリスの魅力を・・・。」
| 2001/03/24 | 1996/04/07 |
葉は花が終わった後に出てきますが、ヒガンバナのように秋のうちに出て来るもの(秋出葉型)と、翌年の春、雪が解けてから、出て来るもの(春出葉型)の2タイプに分かれます。後者のタイプにはキツネノカミソリ、ナツズイセン、スプレンゲリなどがあります。どちらかと言えば、後者の方が寒さには強い傾向があり、秋田でも毎年元気に咲きます。ヒガンバナは、秋田では、球根を買って植えた年は咲きますが、翌年以降、咲きにくくなります。これは秋に葉を出しても、冬の間、雪の下敷きになってしまうからでしょう。ヒガンバナは寒さには強いのですが、いかんせん雪の下では十分な光合成は出来ません。当然、球根への栄養蓄積も不足がちとなり、衰退して行くのは目に見えております。
続いてうちの庭に咲いたリコリスを幾つかお目に掛けます。いずれも買って10年近くなりますが、いまだに忘れた頃にひょっこり咲いてるようです(毎年続けて咲くわけではない)。
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| スプレンギツネ 名前からもわかる通り、 スプレンゲリとキツネノカミソリの合いのこ。 1999/09/10 |
キツネがあるなら、タヌキもある筈と思ってたら、(^^;)やはり・・・。 タヌキノカミソリ(リコリス・インカルナータ) L. incarnata 中国原産で春出葉型。 2001/09/01 |
| リコリス・ブルーパールとオフホワイト(奥の方) どちらも春出葉型。自然雑種と言われます。 1997/08/21 |
リコリス・ジャクソニアナ他 1994/08/27 |
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リコリス・ジャクソニアナはコヒガンバナ L. radiata var.pumila とスプレンゲリ L. sprengeri の交配種と聞きます。秋出葉型ですが、秋田でも毎年、開花する丈夫な品種です。
他にオーレアやフォーン、ホウディシェリーなどもあったのですが、うちでは一度咲いたきりでした。
リコリス・ジャクソニアナ 1994/08/23
本頁作成にあたり、前出のガーデンライフ編 球根植物 (発行:誠文堂新光社)以外に次の著作を参考に致しました。
◆栗田子郎・著、ヒガンバナの博物誌 /研成社
◆松江幸雄・著、日本のひがんばな /文化出版局
◆工藤茂美・著、五能線沿線と白神山地の植物 /秋田魁新聞社
日本初!リコリンク集
拙サイトでリコリス類の見られる頁です。
●極楽ガーデン (→ナツズイセン) ●オド庭の逆襲 (→スプレンゲリ)
拙サイト以外
●リコリスの城下農園
リコリス専門の通販サイトです。(2003/04/19)
●もりさんのリコリスページ
サイトの正式公開はまだだが、リコリスの頁を先行公開中。もりさんは次のさらなる愛・・でも大活躍。(2002/10/27)
●Rock Plants & Perennials & Bulbs
兵庫県のやまぐちさんのHP。珍しい球根植物や山草の画像満載で、写真は軽くてとても見やすい。
リコリスについては、お手数でもENCYCLOPEDIAのヒガンバナ科2(ヒガンバナ属)をご覧下さい。世にも珍しい品種が多数紹介されております。
●エンゲイ暗黒世界の一方の雄・しばぞうさんの秋の庭2000vol.2の下半分、彼岸花の仲間達
彼氏はB’zファンのようだが、リコリスに関して言えば、私は♪ムーディ・ブルースをイメージしてしまう。
●球根植物写真館
球根植物に関する正確な知識、緻密な写真にはハハハハハーッm(_ _)mであります。リコリスについては、ヒガンバナ科からお入りください。(2005/09/04)
●草と木と花の博物誌
↑の「ヒガンバナの博物誌/研成社」の著者・栗田子郎先生(千葉大名誉教授)の素晴らしい植物サイトを見つけました。リコリスファンなら必見。そうでない方も見るべし。(2005/09/04)
(^o^) リコリス、ヒガンバナ関係、他にも素敵なサイトがありましたら、ドンドンご紹介下さい。
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(本頁は2002/08/31にアップ。10/27もりさんへのリンク追加。2005/09/04リンク2軒追加)